さて、今回お話しするのは、建物が上棟するまでの「基礎工事」の工程についてです。
基礎は建物全体を支える非常に重要な部分ですが、工事が始まると日々の変化が大きく、気が付くと完成しているように感じられる工程でもあります。
そこで今回は、基礎工事がどのような流れで進んでいくのかをざっくりとではありますがご紹介したいと思います。
まず、基礎工事を始める前に地盤調査を実施します。その結果、建物を安全に支えるために地盤補強が必要と判断された場合は、基礎工事に先立って地盤改良工事を行います。
上の写真は「くし兵衛工法」による地盤改良の様子です。
地盤改良工法は、①資料調査結果、②現地踏査結果、③現地計測結果をもとに総合的に判断し、それぞれの敷地に最適な基礎形状や地盤補強方法を選定しています。
地盤補強が完了すると、いよいよ基礎工事の着工です。
まず行うのが「遣り方(やりかた)」です。敷地内に木杭と貫(ぬき)を設置し、建物の位置や高さの基準を現地に示します。
遣り方とは、建物の正確な位置や高さを現地に示すための仮設工作物のことで、この後の基礎工事全体の基準となります。建物の配置や基礎の高さを正確に施工するための重要な工程です。
その後、基礎を施工する部分を掘削する「根切り」を行い、砕石を敷いて締め固める「地業工事」を行います。また、地面からの湿気を防ぐため、防湿フィルムを敷設します。
地盤面をしっかり整えた後は、鉄筋工事へと進みます。
基礎の形状は建物の大きさや間取りによって大きく異なるため、使用する鉄筋の量や配置も一棟ごとに変わります。鉄筋はコンクリートの弱点である引張力を補う重要な役割を担っており、住宅の耐震性や耐久性を左右する重要な部分です。
また、コンクリートを打設する前には、設計図どおりに鉄筋が施工されているかを確認するため、現場監督と第三者機関による配筋検査を実施しています。
鉄筋の太さや本数、間隔、かぶり厚さなどを細かく確認し、検査に合格した後に次の工程へ進みます。
鉄筋工事が完了したら、基礎の底面となる耐圧盤(スラブ)のコンクリートを打設します。
スラブコンクリートが硬化した後、立上り部分の型枠を設置します。立上りは建物の土台を支える部分となるため、正確な位置と寸法で施工することが求められます。
型枠の設置が完了したら、立上りコンクリートを打設します。
打設後は基礎天端の高さを均一に仕上げるためにレベラーを流し込み、コンクリートが十分な強度を発揮できるよう養生期間を設けます。
養生期間を経てコンクリートが所定の強度に達したら型枠を取り外し、基礎工事の完成です。
この後、完成した基礎の上に土台を据え付け、いよいよ建物の骨組みを組み上げる上棟工事へと進んでいきます。
見えなくなる部分だからこそ、安心していただけるよう、しっかりと品質管理に取り組んでいきたいと思います。
