さて、今回は「外壁について」取り上げたモルタル通気工法のつづきになるお話です。
省エネ住宅において重要な役割を果たすのが断熱材です。弊社では、株式会社日本アクアが製造する現場発泡ウレタン断熱材、株式会社日本アクアのアクアフォームおよびアクアフォームNEOを屋根断熱に採用しています。高い断熱性能に加え、現場で隙間なく吹き付けることで気密性を確保できる点が大きな特長です。
しかし、断熱性能を十分に発揮させるためには、単に「高性能な材料を使う」だけでは不十分です。重要なのは“断熱”と“通気”のバランスです。
そこでウレタン断熱材を吹き付ける前に、屋根の内側、垂木間に通気スペーサーを設置し、確実な通気層を確保します。この通気層は、屋根内部にこもる湿気を排出し、結露を防ぐための大切な空気の通り道です。冬場の室内からの湿気、夏場の屋根面からの熱気を適切に逃がすことで、構造材の耐久性向上にもつながります。
屋根形状によっては、勾配の違いや複雑な取り合い部分が生じるため、単純にスペーサーを設置するだけでは空気の流れが滞ってしまう場合があります。そのため、
·軒先から棟まで空気がしっかり流れるか
·下屋や谷部分で通気が遮断されていないか
·換気部材との取り合いが適切か
といった点を事前に確認しながら施工することが重要となります。
外壁のモルタル通気工法と同様に、屋根においても「水を入れない工夫」と「万が一入った水や湿気を逃がす工夫」の両立が不可欠です。見えなくなる部分だからこそ、丁寧な下地づくりと確実な通気計画が建物の寿命を左右します。
断熱材の性能を最大限に活かすためにも、通気層の確保は欠かせない工程です。これからも弊社では、素材の性能だけに頼るのではなく、構造全体のバランスを考えた施工を大切にしてまいります。
